(いそがい・はじめ)の杉並ファクトチェック

ちょっとした疑問を「調べてみた」「やってみた」系の自問自答ブログです。力量の関係で杉並区中心とします。杉並区議会議員選挙落選。

3年以内に杉並区をスマホ活用ナンバーワン自治体にする――いそがいはじめが杉並区議会議員選挙に立候補した動機

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 いそがいはじめの友人のAです。彼の出馬の動機に非常に興味を持ったので話を聞きました。架空インタビューなので文責はいそがいにあります。

 

古書店調査がきっかけ

友人A:いつ頃から出馬を考えていたの?

いそがい:僕は持病があって、5年生存率を宣告されていることは話したことがあるよね。去年の秋かな、もうすぐ実質的な4年目が終わり、安定状態に入っているから、あと1年間、何もなかったら、その宣告が解除されると期待していた。ところがね、安定はしているけど、寛解しているわけではないので、宣告は無くなるわけではないというんだ。

友人A:例の死亡率45%。

いそがい:そう。最初の宣告ほどじゃないけど、がっかりしちゃってさ。自分は55%に入ると信じて生きるか、45%に入るかもしれないと不安を抱えつつ生きるか。これまでの4年間はどちらかといえば後者だった。あと1年何もないとして、次の5年はどうするかを悩んだ。それでね、45%に入るというリスクは知りつつも、55%の可能性にかけることにしたのさ。

友人A:それが立候補なの?

いそがい:結果的にそういうことになるけど、決心に至ったプロセスを話すよ。55%の可能性にかけるとして、何をしようかなと考えた。取り敢えず実名ブログを始めて心の整理をすることにした。実名ブログは運営側として関わったことがあるから、何かを決意しようとしてブログを始めた人たちを見ていた。

友人A:ブログのコンテンツはすぐに決まった?

いそがい:僕は古本漁りが趣味で、ずっとTwitterで購入メモをツイートしていたし、もう少し情報を加えたブログもbookfaceという名で更新していた。そもそも、古本漁りは45%の不安を忘れるためにやっているものだから、55%側のコンテンツとは言えないところもある。でもね、何か僕が詳しく語れるものがあるとしたら古本、古本屋さんしかなかったんだよね。せめて写真だけは撮らないといけないし、他にない紹介記事じゃないといけない。そこで、力量の関係で杉並区内に絞ったの。杉並区内一覧。そして、調べていたらさ、杉並区は、神保町のある千代田区の次に多いんだよ。35軒以上が店舗営業している。通信販売や即売会専門を入れたらもっと多いよ。毎日のように古本漁りしていて、それを知らなかった。古書店が営業しやすい区。これは、非常に特徴のある自治体だ。

友人A:そこから杉並ラブに気がついたわけだね。

いそがい:そうそう。で、調べていくとさ、ナンバーワン、ナンバーツーもあるけど、そうでないものもあって、いらいらした。僕の名前は漢字で「一」でしょ。競っても意味ないと言われるかもしれないけど、ナンバーワンは分かりやすいじゃない。
 
足元が見えてきた

友人A:いそがいの杉並ラブ、他にどんなのがあるの?

いそがい:荻窪の中央図書館の建て替え工事が始まったね。蔵書の質から、特別区の中では杉並区立図書館が都内随一だと思っていた。けれども最近は勉強室・自習室のニーズも高くて、図書館機能の再構築が求められている。評価軸が変わると「蔵書は多いらしいけど自習室が少ない」で☆が1つになる可能性もある。どんなものが出来上がるか楽しみだね。
 あっ、それから、図書館と読書の森公園との間のスペースが、若干吹き溜まり感があったんだ。知ってる?

友人A:いや。吹き溜まり感って?

いそがい:寄る辺のない人たちが集まっている感じかな。僕は手術して胃が小さいから1食を3回に分けて食べる必要がある。そして、雑誌を読んでいる最中に「今食べないと低血糖症の症状が出てしまう」という瞬間があってね。さっと閲覧室を出て、そのスペースででオニギリ1個とかロールパン1個とか食べることがあった。あのスペースにはね、色んな人がいた。僕が浅草から西荻窪に越してきた40年前、一番驚いたのはホームレスが町にいないことだったんだけど、今は杉並区に数人いて、図書館裏のスペースも彼らの一時停泊所になっていた。
 あそこでこういうことを体験した。自分のツイッターからの引用するね。

 

コンビニおにぎりを公園のベンチで食べていたら、ローティーンの女子にじっと見られているのに気付きました。目を合わせたら近づいてきます。空腹の子が無理して作った笑顔だったので反射的に未開封おにぎりを差し出すとサッと受け取りキャキャキャと笑って駆けていきました。

 

 親から食事代をもらっているけど別のことに使っちゃったのかもしれない。でもさ、これはちょっとショックだった。

友人A:昭和だなぁ。

いそがい:戻っている部分もあるんだろう。だから、帰宅して「子ども食堂」を検索すると、杉並にもいくつかあった。近所のかがやき亭でも月に一度やっていることがわかって、衝動的に現物カンパしたよ。この子ども食堂立憲民主党の川野たかあきさんの運動だね。食事代がないというより孤食の問題かもしれないけど。杉並区のホームページには「集まったみんなで食事をすることにより、地域のつながりを強くすることを目的に活動しています」とある。

友人A:農林水産省のホームページにもあったよ。「子供食堂と連携した地域における食育の推進」

いそがい:うん。子ども食堂の現状レポートもコンテンツ候補の1つだ。他にもネタがないかなと調べていたら、たまたま無所属の堀部やすし議員 がオフ会をやるというツイートが流れてきたんで、話を聞きに行った。

友人A:堀部議員のことはどういう経緯で知ったの?

いそがい:杉並区の行政について昔からTwitterで公平なツイートをしてくれてるのは堀部さんだけなんだ。パブリックコメントのお知らせとかも。仕事中だから見たことはないけど、堀部さんの奥さんは議会中継が始まりました、と教えてくれている。前回、前々回と僕は堀部さんに投票した。

 

3年以内に杉並区をスマホ活用ナンバーワン自治体にする

友人A:オフ会はどうだったの?

いそがい:うん。根掘り葉掘り質問した。そしたらさ、阿佐ヶ谷のけやきの森問題とか、西荻窪の道路拡張問題とか、えー、知らなかったみたいなのわんさかあるじゃない。それが1月かな。
 今年は選挙だから、各議員の政見チェックもコンテンツ候補にあげたんだ。ところがね、各議員のホームページやブログをブラウザにブックマークして巡回するしかないわけ。これって20世紀の振る舞いだよ。なんだかなぁと思った。

友人A:以前はTwitterをやっていたけど炎上して中断、という人もいるんだろうね。

いそがい:実際、そうらしい。

友人A:ということは、堀部さんに話を聞いたのがきっかけ?

いそがい:まだまだ。やはりコンテンツのネタ探しとして話を伺ったつもり。さらなる情報収集のため、2月の半ばに選挙立候補者のための説明会に行ってみた。現職議員の顔を見たいし、当日受付可だったから。

友人A:よく行ったね。それもコンテンツ探し?

いそがい:そう。そしたらさ、分厚い書類を渡されて、新聞社配信用の用紙もあるし、立候補前提の説明会だったんだ……何か追い込まれた気分になった。最初の話に戻るけど、45%じゃない方、55%の件。全く新しいことに手を付けて、途中で45%に入るのは悔しい思いをするから、これまでの経験や知識が生かせることで55%をやりたいと思っていたという話。それに直結した。この路線もありかなって。供託金30万円を支払って選挙管理委員会に事前審査に行くまで再考を重ねた。「日本の政治が悪いのはおまえが政治参加してなかったからだろ?」みたいな声も頭の中で聞こえたよ。僕はね、耳鳴りがするからデモは駄目なんだ。

友人A:で、杉並区をどう変えていきたいの?

いそがい:他区と比較して、杉並区の公式サイトというかネットサービスは、PCインターネットとスマホ最適化表示、それからアプリは先進的だった。でも、TwitterFacebookなど、スマホ中心のSNSになってからはコンテンツが乏しく、区民が使っていない。Twitterの場合、人口をフォロワー数で単純に割った計算だけど、葛飾区が約7.3%に対して杉並区は3.5%。まだまだ活用の可能性がある。今日の放射線量は何マイクロシーベルトでした、給食の食材は何ベクレルでした。メインアカウントがずーっとそれ中心。3.11の後に開始したから。悪くないし、正しいんだけど、杉並ラブの区民として、ちょっと我慢できない。それで怒りのブログを書いている最中に、広報のTwitter公式アカウントがスタートした。

友人A:SNS対策の不備には気がついているんじゃないの?

いそがい:そうかもしれない。施策のスケジュールも決まっているかもしれないね。ところでSNSでは、匿名でも自由に発信できるでしょ。善意の人だけとは限らない。各アカウントの運営方針やセキュリティ状況が分からない。タイアップ広告への誘導はまだしも、ハックされてデマやフェイクニュースが流れてきたらどうするの? 流言飛語の発信源になることだってあるかもしれない。だから、公式が全ての情報を発信しなければならない。

友人A:それは、いそがいの経験から?

いそがい:そう。誰もが公式と誤解するようなアカウントはコンテンツを大量発生できる自動運用のケースが多い。そんなアカウントは譲渡してもらうか閉鎖してもらうかの措置が必要。とかとか、区民が必要とするであろう情報を全部スマホSNSに出して共有・活用・議論。3年以内に杉並区を日本のスマホ活用ナンバーワンの自治体にする自信があるよ。

友人A:言うじゃない(笑)

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いそがい:まあね。それから、総合デジタルミュージアム。わかる?

友人A:物理的な美術館より費用がかからなそうだね。

いそがい:幸いなことに、杉並区には、戦前の阿佐ヶ谷文士村をはじめとして、今も中央線沿線作家はめちゃくちゃ多いの。詩人、歌人もね。戦後の最初の区長は「モガ・モボ」の流行語を作った新居格だし。最近、散歩していて知ったけど、大正文学だと装幀家恩地孝四郎も。そういう著作権切れで公開して構わないものはたくさんある。青空文庫になっていないものも。図書館や区が所蔵している物の全貌は知らないけど、古本者の勘として、お宝が眠っていそうな気がする。

友人A:なるほどね。あと、杉並は美術館がないけど、郷土博物館があるね。それからアニメーションミュージアムも。

いそがい:うん。郷土博物館のホームページには過去の企画に関するアーカイブがないでしょ。もったいない。それから今、かいけつゾロリの企画展をやっているアニメミュージアムは外国人観光客が多いよね。設立から14年、その前の資料館時代から数えると16年。あそこもデジタル化して公開できるものがありそうな気がする。ホームページは5ヶ国語の案内があるんだけど、企画展の紹介が日本語だけなの。勿体無いよ。数少ない観光資源なんだから。調査と費用がかかるから、計画着手後、デジタルミュージアムは早くて3年、遅くて5年で日本最大級クラスにする自信がある

友人A:スマホに文学にアニメ、それがいそがいの杉並ラブなのは分かった。在宅・緩和ケア医療は? これも杉並ラブなの?

いそがい:自分自身が将来その医療サービスを受ける可能性が高いから、健常者よりも強い関心をもっているということかな。おそらく立候補者の中で一番強いのではないかと思う。この領域については、単純計算してもベッド数が足りないのでは? という漠然とした不安。正直、それしかない。体験記を発表している遺族の方もいるけど公開されているものは非常に少ない。
 在宅医療についても「良いお医者さんに巡り会えた」という遺族の声を聞いたことはあるけど、逆の声は「もう、済んだことだから」ということで発せられることなく忘れられていく。ともかく事例を集めて公開することが重要だと思っている。